top of page

​防災・レスキュー活動

 山形ネットは、2011年3月に発生した東日本大震災における被災資料の救済から、本格的に活動を開始しました。

 ここでは、これまでに実施した様々な活動実績のほか、現在の取り組みや災害時の活動状況について発信します。

​令和4年8月3日豪雨の対応

​令和4年(2023)8月3日に発生した豪雨災害をうけて、防災レスキュー活動を実施しました。

3 日水~5 日金 山形県南部を中心に記録的な大雨となり甚大な被害が発生
4 日木 山形ネットの SNS で資料保全を呼びかけ
5 日金 山形県と協働して歴史資料・文化財保全の呼びかけ文書を被災した市町村にメールで送付
6 日土 被災市町村の状況を確認しながら、資料保全の呼びかけチラシを配布
 ...川西町、飯豊町、小国町、南陽市、高畠町、長井市、米沢市役場、社会福祉協議会(ボランティアセンター)、文化施設等
6 日土 高畠町の資料レスキューの手伝い

​資料に関する相談対応

(上山市)個人所蔵スクラップブック(昭和 30 年代の地域の新聞記事など)
湿気等によりページどうしが固着した状態だったものを、1ページずつ剥がしてクリーニングを実施。処置後、資料は上山市立図書館に寄贈されました。

 

(尾花沢市)個人蔵資料の相談と尾花沢市へ仲介
旧家の蔵の整理にともない、文書や日記、古写真、民具(近代歴史資料)の資料保全の相談を受けました。尾花沢市の文化財担当者に連絡をとり、山形ネットとともに訪問しました。両者で資料の確認を行った結果、尾花沢市に寄贈されることとなりました。


電話による相談
8 月豪雨をきっかけに、NHK山形のラジオでは、山形ネットからの資料保全の呼びかけを放送していただきました。このラジオを聞いた方から資料の保存についての相談の電話が2件ありました。

搬出作業中.JPG
​東日本大震災への対応

2010.4~2020.1

被災資料の初動レスキュー活動やドライクリーニング作業を実施しました。

被災資料の救出作業

2011年4月~6月にかけて、地震および津波により被災した資料について、他県の資料ネットワークと共同で現地救出を実施しました。山形ネットの組織的な救出活動として、初めての出動になりました。

津波被災資料

 ​宮城県農業高等学校同窓会資料

 岩手県・陸前高田市立博物館収蔵資料

震災資料

 須賀川市 埋蔵文化財資料など

救出資料の一時保管

宮城県農業高等学校同窓会資料や、岩手県・陸前高田市立博物館収蔵資料などの一部を山形県内に搬出し、一時保管を行いました。

米沢女子短期大学や東北芸術工科大学、県内企業などから保管場所の協力が得られたため、資料のクリーニングや、整理作業を継続的に行うことができました。

​資料のドライクリーニングおよび整理作業

県内の各大学や研究機関、コミュニティ施設を会場として、定期的に資料のクリーニング作業を実施しました。

​処置した資料は、写真撮影を行うとともに、目録化して整理を行いました。

​こうした作業は、資料保存の専門研究者の他に、一般市民や大学生など、多くの方々の手によって進められました。

​資料の返還

宮城県農業高等学校同窓会資料については、2013年10月に、

岩手県・陸前高田市立博物館収蔵資料については2020年1月までに、漸次資料を現地に返還し、作業を完了しました。

返還後も、被災資料の経過観察を必要に応じて行っています。

P6090424.JPG
​資料所在調査

災害時の資料救済に備えるため、資料所在調査を行いました。

​大蔵村における資料所在調査

 東日本大震災による被災資料レスキューの経験を踏まえ、平時から資料の所在地を把握し、予想される被害と対応を事前に検討する必要を痛感しました。

 そこで私たちは、支援が必要な大蔵村を対象地として、2012年~2014年の間に歴史資料等の資料所在調査を実施しました。

 現地において撮影、聞き取り、立地状況を確認し、所在地ごとに調査カードを作成し、被災時の支援に際して活用できるよう台帳化しました。

​災害時の呼びかけ

​近年増加している山形県内での災害に際して、資料保存の呼びかけを実施しています。

2019年6月 山形県沖地震 被災資料の情報収集

2020年7月 豪雨災害 大石田町 被災地区巡回

      山形県内の博物館施設、研究機関等へ被害状況の確認及び情報共有

      SNS(Facebook、Twitter)にて歴史資料保全の呼びかけ

bottom of page